シスメックス株式会社

HISCL Plus APP

全自動免疫測定装置「HISCL」医療機器と連携して、試薬生産バイヤル間の比較や各種レポートをデジタル化し、効率的に確認できるiPadアプリです。

機器とiPadを連携し、膨大なデータの処理速度を改善

HISCL Plus APPは、検体検査機器と連携して試薬生産バイヤル間の比較や各種レポートをデジタル化し、効率的に確認できるiPadアプリです。
免疫に特化したユースフルな情報提供と、分析機器から提供される膨大なデータ処理を可能とするアプリケーションを求める声があったことからこのプロジェクトが始まりました。
フェンリルの中国子会社である大連飛狼科技有限公司がバックエンドとフロントエンドの両方を担当。
短時間で膨大なデータを処理し、試薬毎の標準偏差や集計図をデジタル化して業務効率化を実現。多様化するネットワーク環境でも対応できるよう、Bluetoothに接続して機器の情報をサーバーに送信する機能を開発しました。
また施設マニュアル機能では、標準作業手順書などのマニュアルを取り込むことができ、施設のデジタル化をサポートする機能を実現しました。
今後はさらに機器とiPadの連携を進めます。

エンジニアの声

AWSのコンテナサービスを活用し、データの処理速度とユーザビリティの向上を実現

試薬ロット別の集計をする際に、全体の平均値と施設自身がプロットされている値を分布図上で一目で分かるようにしたいという要望がありました。そのため、グラフに表示する800万以上のデータソースの導入方法と作業を効率化するためのネットワーク環境を考慮しました。
膨大なデータ量にも耐えられるよう、動的データの順序を調整したり、データを分割したりしてバッチ処理をするなど、正確性と保守性を考えた上で構築しました。そうすることで、データを投入する際のEC2のメモリ不足やタイムアウトのエラーを回避できています。

高精度グラフデータの描画

分かりやすいグラフを表示するため、iPadの全画面表示ときれいな描画を可能にするべく、複雑な計算や桁数マスターで検討。試薬測定項目ごとに異なるY軸の有効桁数を表示しました。
また、試薬測定の精度管理が求められていたため、複雑な仕様や専門的な要素を含む膨大なデータにも対応できるようPythonでCSVデータから特定の測定項目・ロットのデータを抽出。JSONに変換するためにツールを作ってUT(単体テスト)・FT(機能テスト)の効率を向上させ、便利性と保守性を維持しました。

オフライン環境、異なるOSでもファイル送信を可能にする提案

対象施設は検査機関や病院が多いため、セキュリティや機器の設置場所の関係でインターネットに接続できず、装置のQCファイルが外部精度管理サーバーへ送信できないことが課題でした。
これを解決するため、iPadがBluetoothを経由して装置からQCファイルを取得し外部精度管理サーバーへ転送する仕組みを提案。
装置のOS(Windows)とデバイスのOS(iPad OS)が違うため、異なるOS間でも問題なく動作するよう装置とiPadの通信プロトコル、ファイルフォーマット、OSの制約について把握した上で開発しました。
また、装置側ではMicrosoft .NETを用いて発送ツールやフローティングアクションボタンを開発しています。

ユーザーレポートを効率的に管理する

これまで、精度管理図/品質レポートを各施設に送付する手段は、訪問での手渡し、もしくは郵送やメールでした。しかし、このアプリによってユーザーがリアルタイムでレポートを確認できるようになり、情報を探す手間が省け、見たいときに見られるようになりました。
さらに、AWSのS3によるアップロードと管理を行い、Serverlessの技術によるレポートのパスを自動認識するファイル管理案を作成。運用の効率化とコスト低減を図りました。また、施設名は正式名称・略称の2つを使用しており混在しているとアップロード時にエラーが出てしまうため、エラーを早期検知できるよう施設名とマスターデータの名称エラーをチェックする機能も追加しました。

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