株式会社アイキューブドシステムズ
『働き方改革』を支援するアプリCLOMOにBoltzEngineを活用
2018.02.23
福岡市に本社がある株式会社アイキューブドシステムズ様は、ビジネスに役立つさまざまなアプリケーションの開発・販売を行う企業です。日本で初めて同社が開発したモバイルデバイス管理アプリ(Mobile Device Management 以下、MDMと略)「CLOMO MDM」は、MDMの市場シェアにおいて、2011年度から7年連続でシェアNo.1を獲得しています。
昨年5月から同社では、その「CLOMO MDM」のプッシュ通知に「BoltzEngine」の活用を始めました。導入の経緯と効果について、実装プロジェクトを中心となって進めた、製品開発運用本部プラットフォーム運用部部長の松村亮輔様、同本部製品開発部プリンシパルエンジニアの藤本武様と長野孝亮様のお三方に、お話を伺いました。
この度は、御社の「CLOMO MDM」でのBoltzEngineのご活用誠にありがとうございます!まず最初に、「CLOMO MDM」とはどういうアプリなのか教えていただけますでしょうか。
松村「CLOMO」を一言で説明すれば、モバイルデバイスに対して、リモート管理機能を提供するサービスです。ビジネスでスマホやタブレットを使用する際に、どの部門の誰が、どのアプリを利用しているか一元的に管理することで、情報流出や紛失、盗難等のセキュリティリスクを、容易に排除することができます。
長野日本で初めてのMDMサービスとして2011年に提供を開始してから、導入先は大企業を中心に、ゼネコン、県庁、化粧品メーカー、飲食チェーンなど多様な業種に広がっており、おかげさまで国内トップシェアを7年連続で獲得しています。
病院の救急隊が持つiPadに「CLOMO」を搭載し、病状別に病院の受け入れ先を探すのに使用したり、寿司チェーンの予約システムに活用されたりと、さまざまな使われ方がされています。
その「CLOMO」に、BoltzEngineはどのような使われ方をしているのでしょうか?
松村昨年5月「CLOMO」に搭載した「ワーク・スマート」という新機能に、BoltzEngineを活用させていただいています。「ワーク・スマート」は、多くの日本企業で問題となっている「隠れ残業」を防ぎ、近年話題の「働き方改革」をITで支援するための機能になります。
藤本「ワーク・スマート」を入れたデバイスは、業務時間を1秒でも過ぎると、ビジネスで使用していたアプリが画面から消えて、いっさい使用できなくなります。業務時間外にデバイスで作業することが不可能となり、家や外出先に仕事を持ち帰ることを防ぎます。
当社の調べでは、日本企業の約8割でなんらかの形の隠れ残業が行われており、この機能が人々の健康な働き方の実現に役立てばと願っています。
長野その機能を実現するために、企業によっては数万台におよぶデバイスに対していっせいにプッシュ通知を送るため、BoltzEngineを導入しました。じつは導入以前も、自前で構築したプッシュ機能を実装していたのですが、「ワーク・スマート」導入にあたって自社エンジンでは遅延等の懸念があったことから、BoltzEngineを採用させていただきました。
導入に関してのハードルや難しさはなかったでしょうか?
松村それが本当にまったくありませんでした(笑)。マニュアルでご提供いただいたインストールの手順に従って、すぐに当社のMicrosoft Azure上のLinuxマシンに導入することができました。
BoltzEngineと「CLOMO」の接続部分は新規にGo言語で組みましたが、BoltzEngineのコードサンプルもGo言語で記述されており、リファレンスも充実していてわかりやすく、導入はとても楽でしたね。
長野実装作業にかかったのは実質1日で、その後の検証テストと負荷テストも2週間ぐらいで済み、スムーズに運用をスタートできました。5月の導入から10カ月ほど運用を続けていますが、現在までに遅延やトラブルは一度も発生していません。
プッシュ通知の対象デバイスは数十万台になりますが、「同時に大量プッシュが可能になる」というBoltzEngineの謳い文句通りの機能に満足しています。
松村複数サービスで使い放題のThunderboltプランを契約させていただいたのは、将来的に「ワーク・スマート」以外にも、メーラーやブラウザ、カレンダー、ファイル共有といった機能を提供するビジネスアプリ、「CLOMO SECURED APPs」にもBoltzEngineのプッシュ通知を搭載したいと考えているからです。
また、いま現在は、「CLOMO」をiOSで使用しているデバイスのみにBoltzEngineを使って通知を送っていますが、近いうちにAndroidのユーザーにも対応を広げようと考えているところです。
ありがとうございます! BoltzEngineをお使いいただいて、何か「こうなったらいいな」というご要望はありますでしょうか。
藤本プッシュ通知できるデバイスを増やすためにも、ぜひWindowsに対応していただければありがたいですね。
昨年、BoltzEngineはお客様からのお問い合わせがきっかけで、Kindleに対応を済ませたところなので、次の展開としてぜひ前向きに進めさせていただきたいと思います。導入にあたって、費用対効果はいかがだったでしょうか?
長野私は今回、プロジェクトリーダーとしてBoltzEngine導入を取り仕切りましたが、自社開発するのに比べて費用面・時間面ともに非常に助かったと感じています。
Thunderboltプランは買い切りで360万円ですが、恐らく自前で開発していたら、同じ拡張性と機能をもたせようとすれば1千万円以上はかかっていたはずです。時間的にも自社開発の場合、数カ月はかかっていた可能性があり、たった2週間で導入が実現できたことは、当社サービスの競争力強化に直結したと思います。
松村日本政府が「働き方改革」に力を入れ、労働時間の削減があらゆる企業の課題となっているなか、おかげさまで我々の「ワーク・スマート」はまさにベストなタイミングで市場に投入することができました。「CLOMO」のベーシック機能の一つとして、これからどんどん日本中の企業に利用を拡げていきたいですね。
BoltzEngineが多くの人の健康的な働き方に貢献できることは、私たちにとっても大きな喜びです。今日は本当にありがとうございました!
企業情報
株式会社アイキューブドシステムズ
事業内容
「モバイルテクノロジーによるワークスタイル変革」を目標に、そのための様々な自社サービスを開発・販売。iPhoneやiPad、Android、Windowsなどのモバイルデバイスをビジネス活用するためのサービス開発に特化し、なかでも2010年にサービスインしたスマートデバイス活用のための法人向け管理プラットフォーム「CLOMO MDM」は、国内トップシェアのMDMアプリとして導入企業を増やし続けている。福岡市に本社を置きながら、その技術力の高さによって、Apple、Google、Microsoftといった大手IT企業との協業を幅広く展開する。
設立
2001年