社内でブランドムービーをつくるプロセス

社内でブランドムービーをつくるプロセス

かど

こんにちは。DROMI映像制作を担当しているかどです。
iPadのための絵コンテアプリ「DROMI」のブランドムービーはもうご覧いただけましたか?

実はこの動画、コンセプト企画から撮影場所の選定、出演者、編集まですべて社内のスタッフで行いました!
今回はコンセプトムービー制作の裏側についてお話します。

アイデア出し

ブランドの世界観をどう表現するか。
まずは、DROMIのデザイナーやPR担当と一緒にコンセプトやイメージの認識合わせから始めました。

「DROMIのメインターゲットのイメージを主人公にしたい」「気軽に絵コンテを描ける雰囲気を表現したい」など、動画で見せたいことや、完成イメージを話し合いました。

かどは撮影のイメージの色味や空間の演出の参考に、美容予約サイトのCMを挙げました。

いろんな意見が出てきた結果、「フリーランスのディレクターがクライアントのプロモーションムービーを作る」ストーリーで進めることにしました。また、絵コンテを描いているシーンは、実際にDROMIを使ってリズミカルに演出することにしました。

絵コンテ制作

絵コンテ制作で重要なのは、撮影のストーリーを詳細に描くことと、そのカットをどう演出するかです。

ディレクターに仕事の依頼が来るところから、実際に構成を考える映像、プロモーションムービーを撮影する雰囲気を丁寧に絵コンテとして描いていきます。構成を考えるシーンでは、絵コンテを描いている映像にとどまらず、DROMIの特徴となる機能をさりげなく見せられるよう、カットを厳選する工夫をしました。

また、実際にDROMIを使いながら、動画に合わせたBGMを挿入して、撮影イメージの精度を上げていきました。シーンの調整が自在にできるのもDROMIの良いところ。音楽が切り替わるタイミングとシーンを画面上で調整して絵コンテを制作しました。

Vコンテ制作

絵コンテが描けたら、実際のイメージを確認するためにVコンテを制作します。
動画制作メンバーがキャストの代役を務めて絵コンテに合わせて画角や撮影の立ち回りを確認します。DROMIで絵コンテを制作したので、一連の流れを把握した状態で進行できました。絵コンテ制作段階でイメージを共有できるとその後の作業効率が高まると思います。

Vコンテ制作は、編集作業まで進めると細かな調整が大変ですが、不要なカットの選別、キャストの構成までしっかり確認できます。

このタイミングで、場所の選定やロケハンをすることもおすすめです。イメージ通りの映像に仕上げるために、撮影時間や天候を予想しながらロケーションを選定します。

キャスティング

動画イメージが固まったら、いよいよ出演者のキャスティングです。
主人公はもちろん、クライアントや動画の中に出てくる細かい配役のイメージを動画制作メンバーで考えていきました。

なんと、今回は撮影クルーだけでなく、出演者もすべて社内で進めました!

当初メンバー内で挙がっていた主人公は個性が強く雰囲気のある女性でした。「Aさんが良さそう」「Bさんは?」など様々な意見が飛び交った結果、パーマで端正な顔立ちをしたNさんに決まりました!

出演者への交渉もチーム内で進行。さまざまな準備を経て、いよいよ撮影工程です。

本番撮影

撮影は主人公メインのシーンと、クライアントとの打ち合わせシーンやプロモーション動画撮影シーンなどをロケーションごとに3日間に分けて撮影しました。社内、屋外、スタジオといった、さまざまなロケーションに対応するために、小回りの効くカメラとレンズ、動きをダイナミックに表現できるジンバルを採用しました。また、照明は光量や色温度を繊細に演出できる機材を選びました。

社内での撮影では、主人公のNさんを含めた5名のキャストが出演しました!

難しい撮影だったのは、ジンバルを用いてキャストを中心に回り込むように撮影するカットで縦揺れを少なくすることでした。このように、ダイナミックな動きを撮影する場合、レールなどの特殊機材があれば便利だと感じました!

次の屋外の撮影では、きれいな夕焼け空を撮影したかったのですが、当日は生憎の曇天。編集でどうにかする方針でそのまま撮影を続行しました。

天候は人間ではどうにもならないこともあるので難しいですね・・・
Nさんに何度も歩いてもらっているうちに、天気が少し回復して、なんとか理想のカットを撮ることができました。

ブランドムービーの様子

スタジオ撮影では、PVのメインとなるカットを多数撮影しました。
今回の色味のイメージでは、青とオレンジのライティングを再現したかったので、照明は2灯使って撮影に臨みました。
カラーフィルムを複数枚重ねて理想の色を出すために、ライトの光量やフィルムの重なりを丁寧に調整しました。(これがなかなか大変でした・・・!)

また、撮影範囲だけに目を向けるのではなく、家具や備品の配置も細かく調整しました。

今回は機動力が必要なカットが多いにも関わらず、コンパクトな間取りのスタジオを選択したため、ジンバルのみで撮影しました。
また、手元のカットや表情は望遠レンズだとカメラが重くなるので、軽量で描写性能が高い接写レンズを使用しました!
マニュアルだったので被写体との距離を測るのが難しかったです。

こうして、大きな山場である撮影も無事に乗り切ることができました。

ブラシ機能の画面

編集

編集は、プロの映像製作者が使う編集ソフトを複数組み合わせて進めました。撮影素材を読み込ませ、コンテ通りに並べてカラーコレクションを施します。

この作業が完成した時点で、ディレクターや撮影メンバーと認識を合わせました。
編集序盤で認識を合わせることで、メンバーとの齟齬を減らすことにつながります。

それぞれの頭の中で想像していたものと、実際に撮影した素材では、イメージにギャップが生じることがあり、後の編集にも影響を及ぼしてしまいます。
メンバーとのコミュニケーションを丁寧にすることが、効率よく動画を完成できるコツだと考えています。

話しながら、細かい演出や間の取り方を調整したり、足りない素材を追加していきました。
そんな中、動画の素材だけをつなげるのではなく、DROMIのロゴをドラスティックに動かす工夫を演出してほしいとのリクエストも出てきました。

デザイナーにアニメーション加工を施してもらい、映像の前に入れました。
ロゴを映像のはじめに持ってくると、コンセプトムービーの意義であるブランドの認知を表現できて、映像も引き締まりました。

映像内のDROMIロゴ

さらに、「映像の最後にDROMIのキャッチフレーズを入れよう」とのアイデアで、デザイナーと一緒にアニメーション制作を行いました。

映像内のキャッチフレーズ

こうして映像の流れを調整したあと、トーンや速度修正を行って完成しました!

ありがたいことに、DROMIのリリース直後にSNSで配信したところ、社外の映像クリエイターやデザイナーの方からも「かっこいい!」「映像のクオリティが高い」との声をいただきました。
恥ずかしい気持ちもあり嬉しくもあり・・・といった感情でしたが、達成感がありました。

さいごに

社内でコンセプトムービーを作るということで、ディレクターやデザイナー、PR担当、出演者など、いろんな役割の人が結集して作品を完成させることができました。
この映像を通じて、たくさんの方にDROMIの魅力が伝わると嬉しいです。
今後もDROMIの動画コンテンツを制作していきますので、応援よろしくお願いします!